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「顧客の声」を活かす!コールセンターVOCの実践的分析方法

更新日:1月5日

「もっと効率的にコールセンターを運営したい」――もし、そんな思いが少しでもあるなら、まず注目すべきは顧客の声(VOC)です。


なぜなら、顧客が商品やサービスに対して“本音”を語るのは、まさにコールセンターでの問い合わせやクレームの場面だから。ここをきちんと分析しないまま、営業やマーケティングを進めるのはあまりに惜しい。実は、その一歩先に“企業の成長エンジン”が潜んでいるのです。

 

目次

  1. VOCとは?

  2. コールセンターVOCを起点としたDX

  3. VOCの利用方法

    1. 自動化できる問い合わせ内容の判別

    2. サービスの改善

    3. 顧客満足度の向上

    4. 新たな製品開発のヒント獲得

    5. 市場動向の理解

  4. VOC分析のコツ

  5. まとめ

 

1. VOCとは?


VOC(Voice of Customer)とは、お客様からの意見・感想・要望など、あらゆる「声」を指します。直接届くクレームや問い合わせだけでなく、アンケートや購買履歴、SNSでの言及も含まれます。


「顧客の声が宝の山」――耳慣れた言葉ですが、宝の山を掘り当てるには“正確な収集”と“正しい分析”が必要。コールセンターには、そうしたVOCが日々大量に集まっているのです。

お客様からの直接の問い合わせや意見は、自社ビジネスに対する有効なフィードバックとなり得ます。VOCを正確に捉え、関係部署に共有し、企業のサービス向上に活かすことができると、サービス向上はもちろん、企業全体の売上アップだって期待できます。


この記事では、VOCが全社的なDXを推進する力を持っていることや、具体的な活用方法、活用の際のコツをご紹介します。



2. コールセンターVOCを起点としたDX


ビジネスがデジタル化へと転換する今、DX(デジタルトランスフォーメーション)は単なる流行語ではなく、生き残るための必須戦略です。DXとは、デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセス、組織文化を根本的に変革することを指します。


DXの中心には“データ”があります。データを正しく活用すれば、顧客体験の向上や業務効率化につながる。それこそがDXの真髄です。コールセンターのVOCは、まさにDXと相性抜群。顧客から集まる膨大な声は、分析次第でビジネスを方向づける指針となるからです。


通常、DXは以下の手順で進められます。

①アナログデータのデジタル化

②業務プロセスのデジタル化とデータ収集プロセスの構築

③収集したデータを元にした意思決定の高度化・高速化


このようにDXはデータを中心としており「データドリブン(データで駆動する)」という考え方が根幹にはあります。システムの中心にデータを置くことで、よりよい意思決定を支援し、売上拡大やビジネスモデルの進化につなげていくわけです。


この一連のプロセスに、コールセンターのVOCデータはドンピシャでフィットします。VOCデータを起点として、コスト削減戦略や売上拡大戦略を構築することができるのです。


VOCデータをDX戦略に統合する際のポイントは、「データの質」と「活用の仕方」にあります。


■データの質

「正確」「完全」「最新」であることが不可欠。特に、コールセンターに問い合わせる顧客は、必ず問い合わせの動機(コールリーズン)を持っています。

コールリーズンは顧客の本音や傾向を正確に反映しているため、コールリーズンを整理すれば、潜在的な不満やニーズが見えてきます。


■データの活用

データが集まったら、次はその活用方法です。顧客フィードバックを“具体的なアクション”に落とし込み、サービス品質や売上増加の施策へと変えることが重要です。

たとえば、顧客のコールリーズンを分析し、コールリーズン別に対応フローを最適化することが可能です。また、顧客のフィードバックを元に、サービスや製品の改善につなげることもできます。


DXを成功させるためには、データをただ収集するだけでなく、それを組織内で有効に活用し、継続的な改善を図ることが重要です。VOCデータを活用することで、顧客の真のニーズに応え、満足度を高めるサービスを提供できるようになります。コールセンターがDXを進める上で、VOCは顧客とのコミュニケーションを深め、ビジネスを成長させるための貴重な資源となるのです。



3. VOCの利用方法


コールセンターでのVOCを「単なる意見を聞くだけ」で終わらせるのはもったいない。VOCをビジネスにどう活かせるか、代表的な方法を見てみましょう。


自動化できる問い合わせ内容の判別

コールセンターでは、よくある問い合わせが多く、これらを自動化することでオペレーターの負担を軽減できます。たとえば、配送状況の問い合わせや料金に関する質問など、よくある質問はチャットボットやIVR(自動音声応答)で十分対応可能。これにより、オペレーターはより高度な相談に注力できます。結果、サービス全体の質が上がるのです。


サービスの改善

顧客からのフィードバックは、サービス改善の貴重な指標です。VOCを分析すると、「もっと対応が早ければ…」「情報提供が足りない…」など、“顧客が何に不満を抱えているか”が明確に。そこを改善すれば、即座に満足度とリピート率が高まる可能性大。


顧客満足度の向上

VOCは、顧客満足度を測定し、向上させるための重要なツールです。不満の原因を突き止め、対策を打つ。たとえば対応速度UPや、オペレーターのスキル標準化で、顧客の“イライラ”を減らす。その結果、顧客ロイヤルティは飛躍的に向上します。


新たな製品開発のヒント獲得

顧客の声は、新しい製品やサービスの開発においても非常に価値があります。「こんな機能があれば」「こういうサービスを待っていた」――顧客のリアルな声ほど、新しい商品・サービスのネタはありません。


市場動向の理解

VOCは市場の動向を理解するための貴重なデータソースです。VOCは“生”のマーケット情報。競合他社との比較や、顧客の業界トレンドを知る手がかりになり、次の一手を打ちやすくなります。


VOCの活用は、単に顧客の声を集めること以上の意味を持ちます。それは、コールセンターのサービスを改善し、顧客満足度を高めるための戦略的なアプローチです。これらの方法を通じて、自社ビジネスをより前進させ、顧客との関係を深めていくことができるでしょう。



4. VOC分析のコツ

VOCデータの分析が上手くいけば、コールセンターはもちろん、企業全体にとっての成長ドライバーに変わります。でも、多くの企業がここでつまずきがち。そこで重要になるのが「正しい分析プロセス」です。


まず、VOCデータの収集は、顧客の真の声を捉えるための出発点です。このステップでは、顧客からのフィードバック、問い合わせ内容、サービスの利用状況など、多角的なデータを集めることが重要です。また、データの収集方法は、オンラインアンケート、ソーシャルメディア、直接のカスタマーサポートなど、多様なチャネルを通じて行うと効果的です。


次に、VOCデータの分析には適切なツールとテクノロジーの選定が欠かせません。今はAI(人工知能)の発展により、大量のデータでも高速かつ正確にインサイトを得られるツールが増えています。これらのツールを活用することで、大量のデータから有益なインサイトを効率的に抽出することが可能です。ただし、自社のビジネスモデルや分析目的と合っていないと、“宝の持ち腐れ”になるので要注意。


最後に、インサイトを具体的な行動に落とし込む。これが最も重要。せっかく得たインサイトを会議資料で終わらせない。

たとえば、顧客からの不満が多い項目を改善する施策を、いつまでに誰が責任を持って実行するのかを明文化する。また、VOC分析は一度きりの活動ではなく、継続的なプロセスであることを忘れないでください。定期的に分析を行い、業務プロセスの改善に生かしていくことが、真の顧客満足度向上につながります。



5. まとめ

今回の記事では、コールセンターでのVOC(顧客の声)の重要性と活用方法についてお話ししました。VOCとは、顧客からの直接的な意見や感想、要望などのこと。これらの情報を上手に活用することで、より良いサービスを提供し、顧客満足度を高めることができます。


特に、コールセンターのデジタル変革(DX)において、VOCは中心的な役割を果たします。デジタル技術を使って、顧客の声を正確に捉え、それを分析することで、サービスの質を向上させることができるのです。


VOCの分析には、正確なデータの収集と、それをどう活用するかが鍵です。たとえば、顧客の問い合わせパターンを分析して、対応をより効率的にすることや、顧客のフィードバックを元に新しいサービスを考えることができます。


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